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タイトル: 自己エネルギー汎関数法 : モット転移の解析
著者: 稲葉, 謙介  KAKEN_name
古賀, 昌久  KAKEN_name
菅, 誠一郎  KAKEN_name
川上, 則雄  KAKEN_name
著者名の別形: Inaba, Kensuke
Koga, Akihisa
Suga, Seiichiro
Kawakami, Norio
発行日: 20-Jan-2009
出版者: 物性研究刊行会
誌名: 物性研究
巻: 91
号: 4
開始ページ: 335
終了ページ: 370
抄録: 自己エネルギー汎関数法(self-energy functional approach)は、ラッティンジャー・ワードの定式化に基づく変分原理を利用して、対象とする系の自己エネルギーを変分的に決定する近似法である。ここで、試行関数の役割をする自己エネルギーは、"参照系"と呼ばれる容易に解くことのできる系で求める。すなわち、代理の系でパラメータを変化させて求めた自己エネルギーの中から、目的の系の物性を上手く再現するものを変分原理に基づいて探す。このとき、参照系は、対象とする系と同じ相互作用項を持つ必要がある。この方法の利点の一つに、参照系で求めた試行的な自己エネルギーを通して、相互作用の効果を非摂動論的に扱えることが挙げられる。また、ここで用いる変分原理は、系のグリーン関数が満たすべき因果律や保存則を保証する。これらの利点は、モット転移などの電子相関によって生じる様々な現象を調べるのに有効である。本稿では、自己エネルギー汎関数法について解説した後、モット転移に関する最近のトピックスについてこの方法を用いて行った研究を紹介する。
記述: この論文は国立情報学研究所の電子図書館事業により電子化されました。
URI: http://hdl.handle.net/2433/142749
出現コレクション:Vol.91 No.4

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