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タイトル: 分子の世界の渋滞学 : ガラス転移の物理(第54回物性若手夏の学校(2009年度),講義ノート)
著者: 宮崎, 州正  KAKEN_name
著者名の別形: Miyazaki, Kunimasa
発行日: 5-Mar-2010
出版者: 物性研究刊行会
誌名: 物性研究
巻: 93
号: 6
開始ページ: 956
終了ページ: 972
抄録: ガラスとは、分子がランダムな空間配置を保ったまま、運動が凍結した状態のことである。これをガラスの定義とすると、窓ガラスに限らず、我々の身の回りには、ガラス的物質が満ち溢れていることに気がつく。ペンキや泥、豆腐やヨーグルト、さらには砂の山も一種のガラスだ。ランダムさを上手に制御して機能する我々生き物も、ある意味ガラス的物質と言ってよいかもしれない。この運動の凍結は、液相にある物質の温度や圧力を急激に下げる、または上げることにより引き起こされる。これをガラス転移と言う。ガラス転移は所謂結晶化ではない。見かけ上、相転移的な特徴も結晶的長距離秩序も示さないまま、特徴的な時間スケールだけが巨視的に発散する、非常に不思議な現象である。ガラス転移は、いわば分子達が交通渋滞を起こした状態なのだ。では、なぜ交通渋滞が起こるのか。そもそも、ガラス転移は純粋に動力学的な転移なのか。それとも背後に我々の目に見えない熱力学的転移が隠れいているのだろうか。この分子の世界の交通渋滞を引き起こす張本人を探して、現在も、活発に研究が行われている。この講義ノートでは、ガラス転移の「平均場理論」とも呼ばれるモード結合理論を中心に、その基礎と最新の研究成果を紹介したい。
記述: この論文は国立情報学研究所の電子図書館事業により電子化されました。
URI: http://hdl.handle.net/2433/169253
出現コレクション:Vol.93 No.6

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