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タイトル: | <論説>スペクタクル化する核ミサイル戦争 --映画『世界大戦争』(一九六一年)と特撮映画ジャンルの変容-- (特集 : 滅び) |
その他のタイトル: | <Articles>Making a Spectacle of Nuclear-Missile War: “The Last War (1961)” and Changes in the Tokusatsu Genre (Special Issue : Ruining) |
著者: | 森下, 達 |
著者名の別形: | MORISHITA, Hiroshi |
キーワード: | 核エネルギー 第三次世界大戦 ジャンル ポピュラー・カルチャー 特撮 nuclear energy World War III genre popular culture tokusatsu (Japanese monster movies and TV programs using special effects) |
発行日: | 31-Jan-2022 |
出版者: | 史学研究会 (京都大学大学院文学研究科内) |
誌名: | 史林 |
巻: | 105 |
号: | 1 |
開始ページ: | 178 |
終了ページ: | 210 |
抄録: | 戦後日本において、核エネルギーを主要なモチーフとして取り上げ続けたジャンルに特撮映画がある。大衆文化における核イメージについての研究は、一九六〇年代に入ると、放射線被害が描かれなくなるなどの「核のファンタジー化」が起こったことを指摘している。しかし、そうした事態が進行する直前には、特撮ジャンルに属する作品として、朝鮮半島での対立が全面核戦争に発展する様を描く映画『世界大戦争』(一九六一年)が公開されている。本稿は、『世界大戦争』とこの映画に与えられた批評に目を向け、作中に見られる「リアル」な核ミサイル戦争がどのように「核のファンタジー化」に関係しているのかを明らかにする。特撮ジャンルでは、特殊技術撮影によって創りあげられたスペクタクル映像に着目する形で批評のモードが形作られていた。この流れの中、『世界大戦争』は第三次世界大戦を特撮映像として表象することでスペクタクル化し、当事者としてそれに向き合う姿勢を後景化させたのだった。 In post-war Japan the tokusatsu genre of motion pictures, which relied on special effects, was one that continued to make nuclear energy a major theme. Studies of the image of nuclear energy in popular culture have indicated that in the 1960s, “nuclear energy had been transformed into fantasy” as the harms of nuclear radiation ceased to be portrayed. However, just prior to reaching this state of affairs, the movie “Sekai Daisensō” (“The Last War” in English translation), which was an example of the tokusatsu genre, was released in 1961. The film depicted how a conflict over the Korea peninsula grew into an all-out nuclear war. This article focuses not only on “Sekai Daisensō” itself but also criticism of this film and makes clear how in its production “real” nuclear-missile war was transformed into a nuclear fantasy. In the tokusatsu genre, a critical mode was formed by focusing attention on the spectacle created by special effects filming. Amidst this trend, “Sekai Daisensō” was transformed into a spectacle that depicted World War III through use of special effects and placed the stance of those who confronted the issue into the background. |
著作権等: | ©史学研究会 許諾条件により本文は2026-01-31に公開 |
DOI: | 10.14989/shirin_105_1_178 |
URI: | http://hdl.handle.net/2433/274468 |
出現コレクション: | 105巻1号 |
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