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タイトル: Improvement of Penetrability of Sugi by Treatment with Pectinase
その他のタイトル: スギ生材のペクチナーゼ処理による浸透性の向上
著者: Ohkoshi, Makoto
Hata, Toshimitsu
Nakato, Kanji
Sadoh, Takeshi
著者名の別形: 大越, 誠
畑, 俊充
中戸, 莞二
佐道, 健
発行日: 31-Jan-1986
出版者: 京都大学農学部附属演習林
誌名: 京都大学農学部演習林報告
巻: 57
開始ページ: 316
終了ページ: 324
抄録: Green sapwood, in termediate wood and heartwood of Sugi were treated with pectinase in order to improve their penetrability which is depressed by pit aspiration during wood drying. The penetrability of sapwood specimen increased owing to the preferential attacks of enzyme against tori of pit membranes. The damaged tori were observed in the treated sapwood under SEM. The penetrability of intermediate wood and heartwood specimen did not increase by the treatment with pectinase, possibly because the wood extractives prevented the enzyme contacting with the pectic substances in tori. The mechanical properties of specimen did not significantly decrease by the treatment
仮道管内こう相互を直列につなぐ有縁壁孔は, 径が微小であり, 壁孔閉鎖を生じることなどによって, 針葉樹材中の物質の流動を支配する。壁孔膜のトールスがぺクチン質を多く含むととに着目して, スギ生材をペクチナーゼで処理し, 浸透性の向上をはかった。処理により辺材の浸透性は増加し, 壁孔閉鎖をほとんど生じない凍結乾燥を行なった辺材の浸透性に近い値を示した。処理を行なった辺材では, トールスの破壊がSEMにより観察され, 試験体の力学的性質の低下が認められなかったことから, この増加は酵素によるトールスの選択的な分解によることが明らかである。しかし, 処理による浸透性の向上には試験体間でかなりの変動がみられた。これは, トールスにおけるペクチン質の組成および抽出成分量の変動によると考えられる。移行材および心材では浸透性は向上しなかった。これは, トールスに沈着した抽出成分がペクチン質への酵素の接触を妨げたためと考えられる。
URI: http://hdl.handle.net/2433/191815
出現コレクション:第57号

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