中国北方都市の商業に関する近年の研究展開

Abstract

本論文は近年，中国の人文地理学における北方都市の商業に関する代表的研究をまとめた上で，研究の特徴と将来の発展について検討した。現在の商業に関する研究はGISを利用する量的研究が多いといえる。それに対して，質的研究が少ない。研究のスケールとして，近年はマクロ的研究よりミクロ的研究が多くなる。従来の商業施設の立地，距離に基づく分析だけではなく，近年，商業集積地の性質，消費者行動に対する分析も増える傾向がある。これから，質的方法と量的方法を用いられる総合的研究が期待される。