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タイトル: <論説>秦史研究序説
その他のタイトル: <Articles>An Investigaton into the History of the Qin State before the Mid-Fourth Century B. C.
著者: 吉本, 道雅  KAKEN_name
著者名の別形: YOSHIMOTO, Michimasa
発行日: 1-May-1995
出版者: 史学研究会 (京都大学文学部内)
誌名: 史林
巻: 78
号: 3
開始ページ: 372
終了ページ: 405
抄録: 筆者は先に、春秋期中原の政治社会秩序の推移につき一応の展望を示した。本稿は、そこで得た所見に基づき、東遷期~戦国初期の秦の政治社会秩序の推移を考察する。七十年代以降の出土史料増加は、商君変法以降の秦史研究を飛躍的に発展させたが、商君変法以前については、抑も歴史学の分野の専論が殆ど認められない。春秋秦に関して『左伝』は内容的に充実せず、そうした史料的制約が春秋期以前の秦史研究を阻んできた。一方、『史記』の戦国部分では秦に関する材料が最も豊富であり、この結果、春秋期は『左伝』に基づく中原のイメージで語られ、戦国期は『史記』に基づく秦のイメージで語られることが一般なのである。このことは春秋・戦国両時代の研究の断絶をもたらし、さらに、春秋期の中原と戦国秦を無意識に比較し、時代的差異を捨象して中原・秦の異質性を自明の前提とする議論の土台ともなっている。かく商君変法以前の秦史に対する展望は、春秋史のみならず、春秋・戦国の通時的考察という立場からも不可欠の作業となる。私見によれば、東遷期以降戦国初期に至る秦史の経緯は、史料の豊富な中原の歴史的推移より抽出された、世族形成→世族支配体制→世襲解体→国君専権という図式に基本的に適合する。本稿では、中原と秦との歴史過程の本質的な等質性を方法論的に仮定して、具体的な史料がこの仮説において整合的に説明しうるということを検証していくことにする。
記述: 個人情報保護のため削除部分あり
DOI: 10.14989/shirin_78_372
URI: http://hdl.handle.net/2433/239323
出現コレクション:78巻3号

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