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ファイル | 記述 | サイズ | フォーマット | |
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2166-10.pdf | 2.68 MB | Adobe PDF | 見る/開く |
タイトル: | 冗長な制御系におけるコスト・スピード・トレードオフと使い分け戦略 (第16回 生物数学の理論とその応用 -生命現象の定量的理解に向けて-) |
その他のタイトル: | Cost-speed trade-offs and utilization strategies in redundant regulatory system (Theory of Biomathematics and Its Applications XVI -Toward quantitative understanding for life Sciences-) |
著者: | 廣中, 謙ー ![]() 黒田, 真也 ![]() |
著者名の別形: | Hironaka, Ken-ichi Kuroda, Shinya |
発行日: | Jul-2020 |
出版者: | 京都大学数理解析研究所 |
誌名: | 数理解析研究所講究録 |
巻: | 2166 |
開始ページ: | 44 |
終了ページ: | 48 |
抄録: | 生物はしばしば同じ機能を果たす手段を複数備えており, 環境に応じて手段を使い分けたり, あるいは同時に複数の手段を併用したりする. こうした冗長性を持つシステムは生物の様々なスケールで見られ, マクロな例としては複数の関節を備えた運動制御系(Todorov, 2004; Todorovand Jordan, 2002), ミクロな例としてはアイソザイムが支配する生化学反応系(Ihmelset al. , 2004;Kafri et al. , 2006)などが挙げられる. 一般的に, 冗長化の利点はシステムのロバストネスの向上, つまりひとつの手段に障害が発生した際に予備の手段がバックアップとして働くことでシステム全体としての機能が損なわれないことだと理解される. しかしながらロバストネスは, システムに障害が起きていない状況で生物が複数の手段を使い分けていることの説明にはならない. 常態的な使い分けが起きる理由を適応進化の観点から考えると, まず複数の制御因子が何かしらの側面で違う性質を持ち, それぞれの制御因子が異なる文脈で他方に対して優越性を持っていると考えるのが自然だろう. 本研究では特に, 制御因子が持つ性質の中でも普遍的に定義可能なコストとスピードという2つの性質を切り口にして, どのようにして冗長な制御因子を使い分けることが最適かという問題を理論的に考察する. |
URI: | http://hdl.handle.net/2433/261494 |
出現コレクション: | 2166 第16回 生物数学の理論とその応用 -生命現象の定量的理解に向けて- |

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