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kjcms_2_21.pdf | 977.44 kB | Adobe PDF | 見る/開く |
タイトル: | <論文>『ブレア・ウィッチ・プロジェクト』とビデオゲーム --ゲームプレイと映画鑑賞の影響関係 |
著者: | 藤原, 萌 |
発行日: | 31-Oct-2022 |
出版者: | 京都大学大学院人間・環境学研究科 映画メディア合同研究室 |
誌名: | 左岸 : 京都大学映画メディア研究 |
巻: | 2 |
開始ページ: | 21 |
終了ページ: | 33 |
抄録: | 1999年公開の『ブレア・ウィッチ・プロジェクト』は、低予算で製作され大ヒットしたホラー映画である。先行研究では、本作のヒットの理由に焦点をあて、製作・宣伝方法から分析しているものが多い。本稿では先行研究と異なる観点として、公開当時の本作の批評や論文の中に散見される、「ゲームのようだ」という指摘に注目する。やや突飛に思われるこの指摘について、映画作品に対し「ゲームのようだ」と指摘する感覚はどこから来るのか、どのような文脈で言われているのかを紐解いていく。1節では『ブレア・ウィッチ・プロジェクト』の公式ウェブサイトについて分析し、与えられた情報を元に謎解きをする行為が「ゲームのようだ」と捉えられたのではないか、と主張する。2節では、映画作品自体に目を向け、主に映像と観客の視点について検討する。2-1節では『ブレア・ウィッチ・プロジェクト』におけるPOVショットと、FPSと呼ばれる一人称視点のガンシューティングゲームとの関係性を分析する。2-2節では、ブリタ・ナイツェルが提唱した“point of action”、POAの観点を導入しつつ、一人称という単純な類似ではない、視点の類似の感覚を主張し、さらにそれを補強するものとして、ホラービデオゲームの物語構造との類似を示す。本稿を通して、『ブレア・ウィッチ・プロジェクト』がビデオゲームと映画の影響関係を考える上でも非常に重要な作品であったと主張する。最後に今後の課題として、ビデオゲーム研究におけるPOAの概念と従来の映画理論との関わりを検討する必要性を提示する。 |
DOI: | 10.14989/kjcms_2_21 |
URI: | http://hdl.handle.net/2433/277439 |
関連リンク: | https://kucms.org/bulletin |
出現コレクション: | 第2号 |
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