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タイトル: <論文>マリ国セグー州における牛糞尿の有効利用による農地肥沃度改善の試み
その他のタイトル: An Action Research on a Longgrass Bedding Technique for Improved Cattle Manure Preparation Methods in Segou Region, Mali
著者: 向井, 史郎  KAKEN_name
著者名の別形: MUKAI, Shiro
キーワード: サヘル
農牧複合
砂漠化
牛糞堆肥
敷料
発行日: 30-Sep-2019
出版者: 農耕文化研究振興会
誌名: 農耕の技術と文化
巻: 28
開始ページ: 33
終了ページ: 52
抄録: 農牧複合の農業体系をもつマリ国農村では、畑の土壌肥沃度が経年的に低下している。家畜飼育と畑への牛糞堆肥施用のメカニズムを聞き取りと実測によって明らかにし、畑への家畜糞尿由来の栄養投入量を増やす方策をアクション・リサーチの実施によって探った。牛糞尿の有効利用法として次の2技術を考えた。[1]放牧地の夜間ウシ留置き場とその周辺に放置された牛糞を拾い集める。[2]夜間ウシ留置き場の床に敷料を敷き詰めて牛糞堆肥を作成する。これらを、[3]在地の牛糞堆肥技術と比較したところ、[1]の糞量は少なく現実性に乏しかった。[3]に比べて[2]のウシ1頭1日あたり堆肥量と畑への栄養供給量(すなわち資本生産性)は、それぞれ67%と21-56%増加した。一方、[3]に比べて[2]の総作業量は11%増え、所要作業量あたり堆肥量と栄養供給量(すなわち労働生産性)はそれぞれ38%と‒15%~32%増加した。[2]の資本生産性の増加率は労働生産性の増加率を上回り、[2]は、限られた牛糞量に対してより労働投入量を費やして畑への栄養供給量を増やす試みであると言える(すなわち、より労働集約的な牛糞堆肥作成法)。牛糞敷料堆肥作成法は、①在地の有機質資材(雑草)を敷料として有効利用すること、②より労働集約的な技術であること、③現状の農牧複合の体系を強化する技術であることといった、サヘルの低生産性農業が集約化に向かう初期段階で導入されるべき改良技術の諸条件を満たしている。
DOI: 10.14989/nobunken_28_033
URI: http://hdl.handle.net/2433/278672
関連リンク: https://www.nobunken.org/28-2019-1
出現コレクション:第28号

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