ダウンロード数: 159

このアイテムのファイル:
ファイル 記述 サイズフォーマット 
KJ00004752135.pdf1.74 MBAdobe PDF見る/開く
タイトル: 核酸および蛋白質合成反応の情報理論
著者: 塚本, 吉彦  KAKEN_name
著者名の別形: Tsukamoto, Yoshihiko
発行日: 20-Nov-1974
出版者: 物性研究刊行会
誌名: 物性研究
巻: 23
号: 2
開始ページ: 75
終了ページ: 126
抄録: 核酸および蛋白質合成反応の情報理論が作られた。これは鋳型符号が基質符号を相補的対応性によって選択する過程を,速度論の立場から取り扱うものである。一つの鋳型符号に対して相補的な基質符号が出現するまでの基質符号の系列が基質符号語である。基質符号語の長さは,それを構成する基質符号の個数で計られ,幾何分布をなし,平均値を有する。与えられた鋳型のすべての符号に関して平均された,一つの鋳型符号あたりに必要な基質符号語の平均長を表わす関数(F)が導かれる。この関数の最小値として,鋳型符号の鎖状の系列の不確定性および媒液の基質符号の衝突過程の不確定性を表わす関数が求められた。鋳型の不確定性を表わす関数(G)によって,鋳型の貯える遺伝的な情報量が定義される。その情報量の単位をコット(cot)と名付けた。媒液の不確定性を表わす関数(M)は,合成反応系に供給することのできる基質の実効的な種類の数を意味する。また,それは異種分子の混合過程に含まれる,熱力学的な不確定性(エントロピー)だけでは表わすことのできない,情報的な性質を表わす。それらの関数(G,M)は確率変数がすべて等しい時に最大値をとること,符号を結合して高次の符号を新たに作る時に乗法性を有することを基本的性質とする。合成の情報理論は従来の通信の情報理論と同じ数理計画法上の構成をもっている。しかし前者の不確定性を表わす関数は,後者のそれが加法性を有することと比べて,乗法性を有する。この顕著な相異点は両者の識別機構の違いにもとずく。
記述: この論文は国立情報学研究所の電子図書館事業により電子化されました。
URI: http://hdl.handle.net/2433/88876
出現コレクション:Vol.23 No.2

アイテムの詳細レコードを表示する

Export to RefWorks


出力フォーマット 


このリポジトリに保管されているアイテムはすべて著作権により保護されています。