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タイトル: 確率的な自己触媒反応拡散系における間欠性について(基研研究会 確率モデルの統計力学,研究会報告)
著者: 中尾, 裕也  KAKEN_name
Mikhailov, Alexander S.
発行日: 20-May-2004
出版者: 物性研究刊行会
誌名: 物性研究
巻: 82
号: 2
開始ページ: 239
終了ページ: 250
抄録: 空間分布した化学反応や生物の個体数変動において,反応率や増加率に揺らぎがある状況の簡単なモデルである「確率的な自己触媒反応拡散系」の間欠的な挙動とその有限サイズ効果について議論したい.この系は,空間の各点でランダム乗法過程に従い,周囲と拡散結合する場の確率偏微分方程式で与えられる.この方程式は,ランダムな媒質中のdirected polymerの分配関数が従うものと同型で,ラフな界面の成長を記述するKPZ方程式や,ノイズを受けたBurgers方程式に帰着できるため,古くから詳しく調べられて来ている.特に,場の各次モーメントの発展方程式は,δ関数的な相互作用をする多粒子系の固有値問題に帰着でき,それらの成長率が厳密に求められている.また,経路積分の最適揺らぎの議論によって,場の典型的な発展経路が非線形Schrodinger方程式に従うことも知られており,そのソリトン解を用いて系の典型的なイベントの形状と発生率が見積もられている.今回の研究では,大偏差形式の議論を用いて,場の各次のモーメントの成長率からそれらに寄与する各イベントのレート関数を求め,これを用いて系の間欠性への有限サイズ効果を議論する.その結果,有限系においては,各次のモーメントは最初は間欠的な指数的成長を示すが,すぐに緩和して非間欠的なstretched exponential的な成長に移り変わることが予想され,これを数値計算によって確認する.この結果の応用例として,拡散結合系の時空カオスのLyapunov指数のノルム依存性について議論する.
記述: この論文は国立情報学研究所の電子図書館事業により電子化されました。
URI: http://hdl.handle.net/2433/97811
出現コレクション:Vol.82 No.2

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