Buoyancy-driven Path Instabilities of an Air Bubble Rising in Water and Aqueous Polymer Solutions of a Hele-Shaw Cell

Abstract

Hele-Shawセル中に水、あるいはポリN-イソプロピルアクリルアミド(PNIPAM)水溶液を満たし、その中を浮力でもって上昇する単一の泡のダイナミクスを泡の面積、温度を変えて検討したので報告する。溶液の種類に依らず、泡はその形状(扁平楕円体)を大きく変化させずに、単調振動しながら上昇し、泡の上昇速度は泡の面積と共に増加し、一定値に近づくことが分かった。上昇速度が一定になる泡の面積は水よりもPNIPAM水溶液の場合が大きくなった。また、その面積を越えると、泡の周囲長が振動し始める、すなわち泡の不安性が起こることも分かった。そして、その振動の振幅はPNIPAM水溶液のほうが水に比べて小さくなった。流体力学的無次元パラメータであるストローハル数Stの値が0.2を越えると、周囲長は振動し始めることが明らかになった。従って、Stの値の0.2が非定常流れを起こす閾値であることも知られており、Stの値はHele-Shawセル中の液体を上昇する泡の不安定性を制御する因子になると考えられる。