このアイテムのアクセス数: 690
タイトル: | 建国大学における地理学者とその活動 : 宮川善造を中心に |
その他のタイトル: | The geographers at Kenkoku University in Manchukuo and their activities: with a focus on Zenzo Miyakawa |
著者: | 柴田, 陽一 ![]() |
著者名の別形: | Shibata, Yoichi |
発行日: | Sep-2011 |
出版者: | 史学研究会 |
誌名: | 史林 |
巻: | 94 |
号: | 5 |
開始ページ: | 761 |
終了ページ: | 794 |
抄録: | 本稿の目的は、「満洲国」の建国大学に在職した宮川善造に注目し、アジア・太平洋戦争期の「大日本帝国」の植民地の高等教育機関における地理学者の調査研究・教育活動の特徴、および彼らが果たした役割を考察することにある。建国大学研究院における活動を通じて宮川は、国土計画を主導する国務院総務庁と連携し、「満洲国」国民構成の民族別分析や国勢の図表化に取り組んだ。この経験が彼に地政学への関心を喚起させ、「満洲国」の立場を誼う「満洲の地政学」を提唱させるに至った。だが、「内地」の地政学と比較すると、その見解は「内地」側の論理とさほど変わらないものであった。「満洲国」の属国的位置づけがその理由だが、こうした見解を内容とする彼の地理教育は、日本人の好意的な受容とは対照的に、中国人学生の反発を招いた。このように宮川の活動は、「内地」とは異なる新生面を開いた一方で、植民地という環境に大きく規定されるものとなった。 |
URI: | http://hdl.handle.net/2433/154840 |
関連リンク: | https://doi.org/10.14989/shirin_94_761 |
出現コレクション: | 学術雑誌掲載論文等 |

このリポジトリに保管されているアイテムはすべて著作権により保護されています。