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ファイル | 記述 | サイズ | フォーマット | |
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himaraya_02_81.pdf | 15.27 MB | Adobe PDF | 見る/開く |
タイトル: | 高所網膜出血(HARH)の発症頻度について |
その他のタイトル: | High Altitude Retinal Hemorrhage : It's Incidence and Etiology |
著者: | 中島, 道郎 ![]() |
著者名の別形: | Nakashima, Michiro |
発行日: | 21-May-1991 |
出版者: | 京都大学ヒマラヤ研究会 |
誌名: | ヒマラヤ学誌 |
巻: | 2 |
開始ページ: | 81 |
終了ページ: | 92 |
抄録: | 今回の1990年京都大学ヒマラヤ医学学術登山隊において撮影した総計41例の眼底写真の解析結果から, 高所網膜出血の発症頻度は, 今まで一般に想像されていたよりは遥かに高いものであり, しかも, それには過去の高所登山経験が強く関与していることが示唆された. すなわち, 被験者を過去1度でも海抜5, 000mに到達したことのある群(HE)と, 今度初めて5, 000mに到達した群(NC)とに分けてみると, 6, 000m以上に登ったNCはその89%に歴然たる両眼出血を認めたのに対し, HEで8, 000m以上に登った者の53%に比較的軽微な出血を認めたに過ぎず, しかも両眼出血はその半数の21%に留まった. 同様な観察は過去にも報告されている. 1976年, 浅野はレーニン峰で13名のNC全員にこれを認めクラークらは1975年のエヴェレスト隊でNC66%, HE14%と, 両者に明らかな発症頻度の差を認めた. 眼底の毛細血管の内皮細胞は, 一度低酸素状態を経験すると, その細胞聞の結び付きが相互緊密になって赤血球が漏出し難くなるのではないかと想像される. この現象は, 高山病ではなく高所反応の一種と考えたい. |
DOI: | 10.14989/HSM.2.81 |
URI: | http://hdl.handle.net/2433/185531 |
出現コレクション: | 第2号 |

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