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ファイル | 記述 | サイズ | フォーマット | |
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2169-02.pdf | 3.58 MB | Adobe PDF | 見る/開く |
完全メタデータレコード
DCフィールド | 値 | 言語 |
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dc.contributor.author | 石川, 彩香 | - |
dc.contributor.alternative | Ishikawa, Ayaka | - |
dc.contributor.transcription | イシカワ, アヤカ | - |
dc.date.accessioned | 2021-02-09T04:46:59Z | - |
dc.date.available | 2021-02-09T04:46:59Z | - |
dc.date.issued | 2020-09 | - |
dc.identifier.issn | 1880-2818 | - |
dc.identifier.uri | http://hdl.handle.net/2433/261536 | - |
dc.description.abstract | "伊原表示"とは, グラフゼータ函数でのみ定義されている行列式表示であり, "今野-佐藤の定理"以来, 量子ウォークの性質の解析においても用いられている重要な表示である. これまでのグラフゼータ函数の大半は有限無向グラフに対して定義され, その伊原表示の導出が行われてきた. 主題にある"一般荷甫ゼータ函数"は, Morita [1]によって導入された有限有向グラフに対するグラフゼータ函数である. これはグラフゼータ函数の"指数表示", "オイラー表示", "橋本表示"の鼎立を議論するために, 既存のグラフゼータ函数を特別な場合にもつよう定義されている. 本稿では, 一般荷重ゼータ函数が伊原表示をもつかを問題とする. 有向グラフ上でグラフゼータ函数を定義するためには, "逆アーク"の定義を見直す必要がある. 無向グラフの場合は, 各辺e= {u, v}を2つの互いに他の逆向きのアークae=(u, v), ae-1=(v, u)に対応させた対称有向グラフに対して定義する. . したがって, 対称有向グラフの任意のアークaには, 対称有向化でペアとなった逆向きのアークa-1が唯一つ対応する. その逆向きのアークをaの逆アークと定義して扱っているのが従来のグラフゼータ函数である. しかし一般の有向グラフの場合, 必ずしも逆向きのアークが存在するとも限らない. さらには, 逆アークが一意に定まるとも限らない. 本稿では, 任意のアークaに対して逆向きのアークを全てaの逆アークと定義することで, その問題点を解消した. したがって, 逆向きのアークが存在しないアークには逆アークが存在しない. さらに, ループa=(u, u)に対する逆アークはaを含む頂点uに接続するループ全てとなる. 以上の設定に従って, 一般荷重ゼータ函数の伊原表示を導出した. グラフゼータ函数の研究の発端は, Ihara[2]により定義された2X2p-進特殊線形群のある離散群の共役類の数え上げに関するゼータ函数(伊原ゼータ函数)の研究である. Serreが伊原ゼータ函数は正則グラフに対するゼータ函数であることを指摘し, その後Sunadaは伊原ゼータ函数をグラフ理論的解釈により定義した. それを機に, Hashimoto[3], Bass [4], Bartholdi [5], Mizuno [6], Sato [7]をはじめとする多くの研究者により, 様々なグラフに付随するグラフゼータ涵数が定義・研究されてきた. 近年では, 量子ウォークとの関係についても研究されている. その切掛の一つが今野-佐藤の定理[8]である. これは"佐藤ゼータ函数"[7]が"グローヴァーウォーク”の遷移行列の特性多項式を与えることを述べている. また, 伊原表示は他の行列式表示よりも量子ウォークの性質を調べるのに適した表示であることも示した. グローヴァーウォークとはランダムウォークの量子化・非可換化である量子ウォークの代表的なモデルの一つである. 量子探索に用いられることもあり, 情報数学の分野をはじめとする多くの分野で広く研究されている. さらに, グローヴァーウォークはグラフの同型間題に関する予想[9]にも関与している. 今野-佐藤の定理はその予想の解決や, さらなるグラフ同16型問題の結果や予想にも寄与した. また, グローヴァーウォークが佐藤ゼータに対応することに甚づいて, 一般荷重ゼータ函数に対応しうる量子ウォークモデルの族を決定することに成功した[10]. その族にはグローヴァーウォークや新たな量子ウォークモデルも含まれている. 今後の研究では, 量子ウォークとグラフゼータ函数は互いに発展の一助となり合うだろう. 以降, 単に「ゼータ」と言えばグラフゼータ函数を指すこととする. なお, 本研究は森田英章(室蘭工大), 佐藤巖(小山高専)との共同研究[11]に基づく. | - |
dc.format.mimetype | application/pdf | - |
dc.language.iso | jpn | - |
dc.publisher | 京都大学数理解析研究所 | - |
dc.publisher.alternative | Research Institute for Mathematical Sciences, Kyoto University | - |
dc.subject.ndc | 410 | - |
dc.title | 有限有向グラフに対する一般荷重ゼータ函数の伊原表示 (代数的組合せ論と関連する群と代数の研究) | ja |
dc.type | departmental bulletin paper | - |
dc.type.niitype | Departmental Bulletin Paper | - |
dc.identifier.ncid | AN00061013 | - |
dc.identifier.jtitle | 数理解析研究所講究録 | ja |
dc.identifier.volume | 2169 | - |
dc.identifier.spage | 15 | - |
dc.identifier.epage | 23 | - |
dc.textversion | publisher | - |
dc.sortkey | 02 | - |
dc.address | 横浜国立大学大学院 理工学府数物 電子情報系理工学専攻 | - |
dc.address.alternative | Department of Mathematics, Physics, Electrical Engineering and Computer Science, Yokohama National University | - |
dcterms.accessRights | open access | - |
dc.identifier.jtitle-alternative | RIMS Kokyuroku | en |
出現コレクション: | 2169 代数的組合せ論と関連する群と代数の研究 |
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