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タイトル: 5: ベトナムの労働組合と工業化・現代化 (日本語要旨、ベトナム語論文)
その他のタイトル: 5: Công đoàn Việt Nam và Công nghiệp hóa-Hiện đại hóa
著者: 藤倉, 哲郎  KAKEN_name
著者名の別形: FUJIKURA, Tetsuro
発行日: Mar-2025
出版者: 京都大学東南アジア地域研究研究所 共同利用・共同研究拠点「グローバル共⽣に向けた東南アジア地域研究の国際共同研究拠点 (GCR)」
誌名: GCR Working Paper Series No. 5 : 百穀社通信 第23号
巻: 5
開始ページ: 75
終了ページ: 81
抄録: 1990年代、ベトナムにおける経済発展のなかで、賃金労働者の数が増加してきた。とくに非国有企業と外資企業の増加を受け、それらの部門で働く労働者の割合が増加してきた。他方で、1990年代初頭から労働争議やストライキが多発し、とくに2006年以降の増加は深刻であった。現在、ベトナムの労働組合は、労働者の権利と利益を守り、労働者と経営者の間に健全な関係を築くという役割を発揮できるかどうかという課題に直面している。本稿では、ドイモイから今日の労働組合活動を三つの時期に分けて振り返る。1980年代後半から行政部門と国有企業における初の労働力再編政策によって多くの労働者が職を失った。そうした労働者とその家族に対して、労働組合は、雇用と生活の解決を支援する活動を開始した。組合独自に、雇用促進センターや資本支援基金が設立された。他方で、非国有企業と外資企業で働く労働者が増加してきた。労働再編政策や新たな労使関に対処するなかで、労働組合は徐々に労働者の権利と利益の保護に活動の焦点を当てるようになった。これは、生産発展のために労働者を動員することに重点を置いていたドイモイ以前の労働組合活動と比較すると重要な変化であった。他方で、労働組合は、組織的な問題に直面するようになった。労働力再編政策が始まる前、組合加入率は9割近くに上ったが、非国有企業や外資企業の労働者が増加すると同時に、組合加入率は深刻なレベルまで低下した。労働者の労働組合への再組織化が重要な任務となった。1993年以降、国有企業や外資企業で発生するストライキの件数は大幅に増加していた。ストの特徴は、外国人が労働者を厳しく扱うといった文化的摩擦により発生していたこと。繊維・衣料産業、および南部の外資企業に集中していたことであった。こうしたストの大半が労働組合によって組織・主導されていなかった。労働組合関係者は、市場経済下の「調和のとれた労使関係」を主張し始めたが、組織化は順調には進まず、依然として労働組合の組織の中心は行政部門と国有企業においてであった。第三期では、2000年以降、労働争議やストライキの件数が急激に増加した。ストは日本企業など輻広い国の外資企業に広まり、紛争やストの原因は、賃金など労働者の権利や利益の問題に集中するようになった。組織化は一定の成果を上げたものの、末端の組織活動は依然として脆弱であった。ストは依然として労働組合によって組織・主導されたものではなかった。ベトナム労働総連合(VGCL)は、国際労働機関ILOの協力を得て、2007年に三者協議体制(政労使)の構築に向けて労働委員会が設置された。ドイモイから20年以上が経過し、市場経済の下での労働組合の役割は労働者の権利と利益を守ることであるとの見解は、労働組合関係者の間で共通の認識となっている。今後は、これらの認識を具体的な実践に移すことが期待されている。
記述: 第3章: 国際ワークショップ "Industrial Estate in Southeast Asia and Regional Social Development” の開催 (2009年)
Chương 3: Kỷ yếu Hội thảo quốc tế “TÁC ĐỘNG XÃ HỘI VÙNG CỦA CÁC KHU CÔNG NGHIỆP ỞCÁC NƯỚC ĐÔNG NAM Á VÀ VIỆT NAM” (năm 2009)
DOI: 10.14989/GCRWPS_05_75
URI: http://hdl.handle.net/2433/294293
出現コレクション:No. 5 : 百穀社通信 第23号

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