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タイトル: 「知識人」漱石から「作家」漱石へ --「木曜会」にみる師弟関係の構造と変容--
その他のタイトル: Transition from "Intellectual" Sōseki to "Writer" Sōseki: Construction and Transformation of mentor relationship in "Mokuyoukai"
著者: 椎名, 健人  KAKEN_name
著者名の別形: SHIINA, Kento
キーワード: 師弟関係
文壇
夏目漱石
mentor relationship
literary world
Sōseki Natsume
発行日: 26-Mar-2020
出版者: 京都大学大学院教育学研究科
誌名: 京都大学大学院教育学研究科紀要
巻: 66
開始ページ: 325
終了ページ: 348
抄録: 明治・大正時代の英文学者及び作家である夏目漱石とその門弟たちが織り成していた共同体(=「木曜会」)における師弟関係のあり方について社会学的観点から分析する。日本文壇内部における共同体の性質が1905年前後を境に硯友社的なギルドから大学教育を受けた人間による知的サロンへとその形態を変化させる中において誕生した文学サロンの一つである「木曜会」は、実質的には1903年-1916年まで機能したが、そこに集まった漱石門弟はそれぞれの世代ごとに異なる特徴を持っている。「木曜会」における師弟関係の構造と変容を分析することによって、アカデミズムと結びつく形で社会的権威を獲得していくに際して漱石とその門弟たちが果たした役割と、後に大正文壇の中心を担った芥川龍之介らの作家たちの文学的野心の起源について明らかにする。
This study analyzes the mentoring relationship between Sōseki Natsume, a novelist and a scholar of English literature in the Meiji and Taishō Period, and his pupils from a sociological viewpoint. The nature of the community within the Japanese literary world changed its form from a guild-like form to an intelligent salon with university education around 1905. Although "Mokuyoukai", , " an intellectual salon by Soseki and his pupils, lasted from 1903 to 1916, members of "Mokuyoukai" had different characteristics for each generation. This study analyzes the structure and transformation of the mentoring relationship in ""Mokuyoukai", , " and clarifies the role played by Soseki and his pupils in acquiring the social authority of the literary world in connection with academia, as well as clarifying the origin of the literary ambitions of authors, such as Ryūnosuke Akutagawa, who played a central role in the literary world in the Taishō period.
URI: http://hdl.handle.net/2433/250386
出現コレクション:第66号
参考文献:本多, 顕彰. 孤独の文学者. 八雲書店, 1947, p. 71. https://ci.nii.ac.jp/ncid/BN1483882X
大宅, 壮一. "野上弥生子と漱石山脈". 大宅壮一全集. 蒼洋社, 1980, p. 273. https://ci.nii.ac.jp/ncid/BN0153919X
稲垣, 恭子. 教育文化を学ぶ人のために. 世界思想社, 2011, p. 248. https://ci.nii.ac.jp/ncid/BB05550280
原, 武哲(編); 石田, 忠彦(編); 海老井, 英次(編). 夏目漱石周辺人物事典. 笠間書院, 2014, p. 292. https://ci.nii.ac.jp/ncid/BB16277128
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森, 鴎外. "夏目漱石論". 鴎外全集. 岩波書店, 1973, p. 407. https://ci.nii.ac.jp/ncid/BN02992593
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森田, 草平. 夏目漱石. 講談社, 1980, p. 180-181, 205. https://ci.nii.ac.jp/ncid/BN06010556
森田, 草平. 夏目漱石. 講談社, 1980, p. 251-252. https://ci.nii.ac.jp/ncid/BN06010556
江藤, 淳. 漱石とその時代. 新潮社, 1993, p. 228, 370-383. https://ci.nii.ac.jp/ncid/BN01832456
半田, 淳子. "誰が一番愛されていたか『文鳥』が語る両性愛". 漱石研究. no. 13, 2000, p. 100-109. https://ci.nii.ac.jp/naid/40005029027
森田, 草平. 夏目漱石. 講談社, 1980, p. 253. https://ci.nii.ac.jp/ncid/BN06010556
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小宮, 豊隆. 夏目漱石. 岩波書店, 1987, p. 29-30. https://ci.nii.ac.jp/ncid/BN01066779
和辻, 哲郎. "漱石の人物". 和辻哲郎随筆集. 岩波書店, 1995, p. 157-158. https://ci.nii.ac.jp/ncid/BN13156846
和辻, 哲郎. "漱石の人物". 和辻哲郎随筆集. 岩波書店, 1995, p. 160. https://ci.nii.ac.jp/ncid/BN13156846
森田, 草平. 夏目漱石. 講談社, 1980, p. 358-359. https://ci.nii.ac.jp/ncid/BN06010556
森田, 草平. 夏目漱石. 講談社, 1980, p. 359. https://ci.nii.ac.jp/ncid/BN06010556
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夏目, 漱石. "明治42 11月28日 寺田寅彦宛夏目金之助書簡". 漱石全集. 漱石全集刊行會, 1928, p. 633. https://ci.nii.ac.jp/ncid/BN03836618
三好, 行雄. 近代文学史の構想. 筑摩書房, 1993, p. 9. https://ci.nii.ac.jp/ncid/BN09262985
原武, 哲(編); 石田, 忠彦(編); 海老井, 英次(編). 夏目漱石周辺人物事典. 笠間書院, 2014, p. 459. https://ci.nii.ac.jp/ncid/BB16277128
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久米, 正雄. 風と月と. 鎌倉文庫, 1947, p. 120. https://ci.nii.ac.jp/ncid/BN07510011
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内田, 百間. 新集内田百閒全集. 福武書店, 1989, p. 160-161. https://ci.nii.ac.jp/ncid/BN01007634
江口, 渙. わが文学半生記. 青木書店, 1989, p. 39. https://ci.nii.ac.jp/ncid/BN04104637
小宮, 豊隆. 夏目漱石. 岩波書店, 1987, p. 315. https://ci.nii.ac.jp/ncid/BN01066779
久米, 正雄. 風と月と. 鎌倉文庫, 1947, p. 120-121. https://ci.nii.ac.jp/ncid/BN07510011
久米, 正雄. 風と月と. 鎌倉文庫, 1947, p. 122-123. https://ci.nii.ac.jp/ncid/BN07510011
菊池, 寛. "無名作家の日記". 半自叙伝・無名作家の日記 他四篇. 岩波書店, 2008, p. 183. https://ci.nii.ac.jp/ncid/BA84445295
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久米, 正雄. 風と月と. 鎌倉文庫, 1947, p. 256-257. https://ci.nii.ac.jp/ncid/BN07510011
芥川, 龍之介. "あの頃の自分の事". 芥川龍之介全集. 岩波書店, 1996, p. 120. https://ci.nii.ac.jp/ncid/BN13491206
芥川, 龍之介. "あの頃の自分の事(削除分)". 芥川龍之介全集. 岩波書店, 1996, p. 149. https://ci.nii.ac.jp/ncid/BN13491206
大宅, 壮一. "文壇ギルドの解体期". 大宅壮一全集. 蒼洋社, 1981, p. 232-233. https://ci.nii.ac.jp/ncid/BN0153919X
大宅, 壮一. "文壇ギルドの解体期". 大宅壮一全集. 蒼洋社, 1981, p. 231. https://ci.nii.ac.jp/ncid/BN0153919X
泉, 鏡花. "紅葉先生の玄関番". 鏡花全集. 岩波書店, 1942, p. 740-742. https://ci.nii.ac.jp/ncid/BN05074983
泉, 鏡花. "紅葉先生の追憶". 鏡花全集. 岩波書店, 1942, p. 835. https://ci.nii.ac.jp/ncid/BN05074983
里見, 弴. "二人の作家". 里見弴全集. 筑摩書房, 1978, p. n/a. https://ci.nii.ac.jp/ncid/BN00295293
谷崎, 潤一郎. "文壇昔ばなし". 谷崎潤一郎随筆集. 岩波書店, 1985, p. 269. https://ci.nii.ac.jp/ncid/BN00241319
泉, 鏡花. "紅葉先生の追憶". 鏡花全集. 岩波書店, 1942, p. 835. https://ci.nii.ac.jp/ncid/BN05074983
和辻, 哲郎. "漱石の人物". 和辻哲郎随筆集. 岩波書店, 1995, p. 157. https://ci.nii.ac.jp/ncid/BN13156846
三好, 行雄. 近代文学史の構想. 筑摩書房, 1993, p. 5. https://ci.nii.ac.jp/ncid/BN09262985
三好, 行雄. 近代文学史の構想. 筑摩書房, 1993, p. 9. https://ci.nii.ac.jp/ncid/BN09262985
三好, 行雄. 近代文学史の構想. 筑摩書房, 1993, p. 6. https://ci.nii.ac.jp/ncid/BN09262985
久米, 正雄. 風と月と. 鎌倉文庫, 1947, p. 237. https://ci.nii.ac.jp/ncid/BN07510011
菊池, 寛. "無名作家の日記". 半自叙伝・無名作家の日記 他四篇. 岩波書店, 2008, p. 158. https://ci.nii.ac.jp/ncid/BA84445295
久米, 正雄. 風と月と. 鎌倉文庫, 1947, p. 121. https://ci.nii.ac.jp/ncid/BN07510011
芥川龍之介. "或阿呆の一生". 河童・或阿呆の一生. 新潮社, 1968, p. 146. https://ci.nii.ac.jp/ncid/BN04961375
芥川, 龍之介. "或阿呆の一生". 河童・或阿呆の一生. 新潮社, 1968, p. 147. https://ci.nii.ac.jp/ncid/BN04961375
芥川, 龍之介. "校正の后に". 芥川龍之介全集. 岩波書店, 1977, p. 408. https://ci.nii.ac.jp/ncid/BN02379339
久米, 正雄. 風と月と. 鎌倉文庫, 1947, p. 119-120. https://ci.nii.ac.jp/ncid/BN07510011
瀬沼, 茂樹. 明治人漱石の死. 講談社, 1998, p. 289. https://ci.nii.ac.jp/ncid/BA38073645

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