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eda66_349.pdf | 1.87 MB | Adobe PDF | 見る/開く |
タイトル: | 1990年代以降の高卒者の進路分化とキャリア --教育経験と初職の地域差に注目して-- |
その他のタイトル: | Career Differentiation of High School Graduates Since the 1990s: A Focus on Educational Backgrounds, First Job, and Regional Differences |
著者: | 園部, 香里 |
著者名の別形: | SONOBE, Kaori |
キーワード: | 教育経験 初職 地域差 Educational backgrounds First job Regional Differences |
発行日: | 26-Mar-2020 |
出版者: | 京都大学大学院教育学研究科 |
誌名: | 京都大学大学院教育学研究科紀要 |
巻: | 66 |
開始ページ: | 349 |
終了ページ: | 362 |
抄録: | 本稿は高卒者の学科、専門学校経験の有無を区別し、教育経験が初職に与える影響、そしてその地域差を明らかにする。JGSS-2015/2016データを用いたクロス表分析、ロジスティック回帰分析の結果以下4点が明らかになった。(1)高等教育が拡大したのは大中小都市出身の若い女性である。新しい進路選択肢である専門学校の利用も女性で多い。(2)初職職種に関してコーホート差はみられない。ただし、大中小都市出身者を中心に若いコーホートで非正規雇用化の傾向がある。(3)教育経験と初職職種の関連性について、高卒者と比較し専門学校経験者は明らかに異なる職種に就いている。特に女性の専門学校経験者は専門職としてキャリアをスタートさせる割合が高い。(4)教育と初職雇用形態の関係は地域によって異なる。非正規雇用を避けるためには、大中小都市出身者は高学歴であることが、町村出身者は専門的な知識・技能を得られる職業科高校や専門学校といった教育経験のほうが有効である。 Drawing on the data from JGSS-2015/2016, this article discusses the relations of educational backgrounds to first job. It examines how respondents' educational background and first job differ by sex, birth cohort, and region. The analysis yielded the following four results. First, the expansion of higher educational opportunity has been especially beneficial to young urban women. Second, the young cohort tend to start their career as non-regular employment. Third, among high school graduates, those who went to vocational schools tend to have a professional occupation as their first job. Fourth, the relation of educational backgrounds and first job differs according to region. Although it is necessary for urban men/women to have higher education to obtain regular employment, vocational skill training is more important in town and village. |
URI: | http://hdl.handle.net/2433/250387 |
出現コレクション: | 第66号 |
参考文献: | 濱中, 淳子(著). "専修学校卒業者の就業実態――職業教育に期待できる効果の範囲を探る". 日本労働研究雑誌. no. 588, 2009, p. 34-43. http://id.ndl.go.jp/bib/10354006 原, ひろみ(著). "新規学卒労働市場の現状――企業の採用行動から". 日本労働研究雑誌. no. 588, 2005, p. 4-17. http://id.ndl.go.jp/bib/7490056 堀, 有喜衣(著). 高卒就職指導の社会学 : 「日本型」移行を再考する. 勁草書房, 2016. https://ci.nii.ac.jp/ncid/BB22040247 朴澤, 泰男(著). 高等教育機会の地域格差 : 地方における高校生の大学進学行動. 東信堂, 2016. https://ci.nii.ac.jp/ncid/BB20803213 眞鍋, 倫子(著). "専門学校卒業の効果". 教育学論集. no. 53, 2011, p. 55-71. http://id.ndl.go.jp/bib/11069407 眞鍋, 倫子(著). "女性のキャリアに対する専門学校卒業の効果――就業構造基本調査の分析より―". 教育学論集. no. 58, 2016, p. 55-75. http://id.nii.ac.jp/1648/00007527 長尾, 由希子(著). "専修学校の位置づけと進学者層の変化―中等後教育機関から高等教育機関へー". 教育社会学研究. no. 83, 2008, p. 85-106. https://doi.org/10.11151/eds.83.85 園部, 香里(著) ; 岩井, 八郎(著) ; 孟, 哲男(著) ; 眞住, 優助(著) ; 岩井, 紀子(著). "JGSS-2015/2016 から見る教育歴の多様化と働き方―出生コーホート間の比較を中心に―". 日本版総合的社会調査共同研究拠点 研究論文集. no. 18, 2019, p. 47-61. https://jgss.daishodai.ac.jp/research/monographs/jgssm18/jgssm18_04.pdf 多喜, 弘文(著). "学歴としての専門学校に関する基礎的検討". 教育= Education, 2. 2015年SSM調査研究会, 2018, p. 57-80. http://www.l.u-tokyo.ac.jp/2015SSM-PJ/05_04.pdf 多喜, 弘文(著). "男女における専門学校進学の意味 「変容モデル」再考". 教育と社会階層 : ESSM全国調査からみた学歴・学校・格差. 東京大学出版会, 2018, p. 67-86. https://ci.nii.ac.jp/ncid/BB26584666 Trow, Martin(著). "The Transformation of American Secondary Education". Power and Ideology in Education. Oxford University Press, 1977, p. n/a. https://ci.nii.ac.jp/ncid/BA04515549 カラベル, J.(編) ; ハルゼー, A.H.(編) ; 潮木, 守一(編訳) ; 天野, 郁夫(編訳) ; 藤田, 英典(編訳). "アメリカ中等教育の構造変動". 教育と社会変動 : 教育社会学のパラダイム展開 下. 東京大学出版会, 1980, p. 19-42. https://ci.nii.ac.jp/ncid/BN00414337 山口, 一男(著). 働き方の男女不平等 : 理論と実証分析. 日本経済新聞出版社, 2017. https://ci.nii.ac.jp/ncid/BB23739824 |
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